生姜焼きを作る際、レシピによっては肉に「片栗粉」や「小麦粉」をまぶす工程があります。
この工程には、料理の風味を高めるための理由が隠されています。
粉のコーティングが肉汁と閉じ込めるため柔らかく仕上がったり、粉のおかげでタレがうまく絡まってくれたり、ちょっとトロミがついたり…。
片栗粉は少しサクッとした仕上がりに、小麦粉はしっとりとした仕上がりになるイメージです。
どちらの粉を使う場合も、薄くまぶすのがポイント。
小麦粉や片栗粉の特性を理解し、一層美味しい生姜焼きを作りましょう。
肉に小麦粉や片栗粉をまぶす効果
お肉の生姜焼きにおいて、肉に小麦粉や片栗粉をまぶしてから調理することには、二つの重要な利点があります。
一つ目の利点は、肉の表面にこれらの粉をまぶすことで、肉汁の流出を抑え、旨味を肉の中に閉じ込めることが可能になることです。
これは特に、柔らかくジューシーな仕上がりを目指す場合に役立ちます。
二つ目は、これらの粉がソースとの絡みを良くすることです。
焼いて味付けをする時に、タレがしっかりお肉につき、深い味わいを実現できます。
ただし、タレでしっかりと漬け込んだ肉には、これらの粉を加える必要はないでしょう。
タレ自体が十分な味を付けているため、さらに粉を加えると味が強くなりすぎる恐れがあります。
また、タレに漬け込むことでお肉を柔らかくできることも、粉が不要な理由です。
しょうが焼きでの小麦粉と片栗粉の違い
しょうが焼きの際、お肉に振る粉は小麦粉と片栗粉で違いがあるのかというと、サクサクした仕上がりを望むなら片栗粉、柔らかくふんわりとした食感が欲しいなら小麦粉が適していると言われています。
個人的には小麦粉が好みです。
特に、タレとのからみが良くなると感じているからです。
小麦粉はたんぱく質を含んでおり、これが肉をコーティングする際に粘着性をもたらし、肉汁が逃げるのを防ぎます。
結果的に、肉はしっとりとした食感に仕上がります。
一方、片栗粉は主にでんぷんで構成されており、肉にカリカリとした食感を与えます。
小麦粉の場合、粘着性が高いためコーティングが剥がれにくいというメリットがありますが、サクサクした食感や濃いトロミが好みなら、片栗粉がおすすめです。
どちらも試してみると良いですよ!
しょうが焼きでの片栗粉や小麦粉の使い方
小麦粉でも片栗粉でも、お肉にまぶすだけなので簡単です。
まず、一枚ずつ肉を広げて、生姜焼き用に筋切りを行います。
これにより、肉が縮むのを防ぐことができます。
薄いお肉の場合は、この処理をしなくて大丈夫です。
次に、肉の一枚ずつに片栗粉や小麦粉を軽くまぶします。
茶こしを使って均等に振りかけると、きれいにコーティングすることができます。
調味料入れのように、小麦粉や片栗粉を振る容器も市販されているので、こちらを活用するのもよいと思います。
余分な粉がついていたら、しっかりはたいて落とします。
その後、すぐに焼きましょう。
時間をおくと、粉が剥がれてしまうかもしれません。
ちなみに、小麦粉を使用する場合は、焦げやすいので火加減に注意してくださいね。
生姜焼きでブヨブヨになってしまう原因と対処法
生姜焼きを作る際、小麦粉や片栗粉を使って焼くと、皮がブヨブヨになってしまうことがあります。
その原因は、粉の量が多すぎることだと考えられます。
例えば、粉を振ってしばらく時間が経ってから「さあ、余分な粉をはたいて焼こう」と思っても、すでにしっとりしてしまって落とせないでしょう。
また、小麦粉や片栗粉をつけ方にもよります。
ビニール袋にお肉と粉を入れて振ってまぶし、その後、余分な粉をはたかずに焼いたり、お肉と粉をボウルに入れて揉みこんだりという方法の場合も、粉が多すぎてブヨブヨになると考えられます。
粉をつける方法でご紹介したように、余分な粉を落とすことと、粉をつけたらすぐに焼くようにするとよいですよ。
まとめ
しょうが焼きの作り方は、大きく分けて、お肉をタレに漬け込んでそのまま焼く方法と、お肉に片栗粉や小麦粉をふってから焼いてタレを絡める方法があります。
片栗粉や小麦粉をつけて焼く方法は、柔らかくジューシーに仕上がったり、肉汁が出て行かないようにできたり、タレとうまく絡まってくれたり、ちょっとトロミがついたりと、良いことがたくさんあります。
タレに漬け込んで焼く方がさっぱりして好みという方もいると思いますが、一度、片栗粉や小麦粉バージョンも試してみると違いを楽しめると思います。